2019年に読んだ本

最近読んだ本が散漫になりすぎてたりで忘れてたりするのがちょっとまずいなと、この機に去年読んだ本をまとめてよかったものを振り返りたい。ジャンルごとになんか考えたこととか、刺激を受けたところとかつらつらとまとめていく。ポエム、お気持ち多めです。 一部自分のブックメーターアカウントからそのまま引っ張ってきている

歴史もの

  • 「世界史を創ったビジネスモデル」 野口悠紀雄
    古代ローマ帝国、海洋帝国などの歴史上の帝国がどのように大きくなったかに関して論じたもの。政治の観点では「寛容」であることはとても大事なことではあると思ったが、会社では収益化の必要がある以上、どのようにマネタイズするか、どこで自分に利益が入ってくるかといった勘所をつかむなどの経済的な視点も必要であるように感じた。
  • お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する
    見ている時間の長さや投資の対象とする範囲の広さがすごいと思った。日本に関しては民族性やご飯の美味しさを絶賛していながら、近々少子化と借金によって滅びるとまで言い切っているところが気になった。日本では生産性の低さがアナログで前時代的なツールに依存していることや働き方などに原因を求められることが多いが、この本では経済政策などに原因を求めていたことが刺激的だった。また「歴史は韻を踏む」という言葉がとても印象的だった。
  • 仕事に効く教養としての「世界史」
    日本との関連性が高かったヨーロッパの歴史に関しては断片的に知っていたが、モンゴルの遊牧民族や中国に関する歴史はほとんど知らなかったので読んでいる。まだ途中ではあるが、中国の周辺の地域との関係性、思想の歴史などについて知れていい。

フランス革命

  • フランス革命小史
  • 物語 フランス革命 - バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで
    おととし?にシュテファン・ツワイクの「ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像」を読んで、波乱万丈でカオスで登場人物がみんな考え方がとがっていてめちゃくちゃ面白いなと思って、こんなことがあったフランス革命は一体どんな時代だったんだと思って家にあったのを引っ張り出してきたり本屋で初心者に優しそうなものを買ってきたりして読んだ。それにしてもジョゼフフーシェとにかくすごい人物、自分がなりたいか、かかわりたいかは別として人の在り方にはまだまだ自分の想像の及ばないものがあることを痛感させられる。 いままでは国内の歴史ものしか見てこなかったため、関ヶ原の戦いや、倒幕運動など歴史の流れが形成されて比較的スムーズに権力者がシフトしていった歴史しか知らなかったが、今回読んだフランス革命の話では絶対王政から立憲君主制への移行したのちすぐに王政廃止を行い共和制に移行。その共和制もロベスピエールの恐怖政治が広がり反動としてテルミドールのクーデターがおき、ナポレオンが台頭するというものすごい影響力が大きい動きがほんの数年に行われたことに驚きと興味を覚えました。

経営

  • ビジネスモデル全史
    まだ読了していない。内容が面白そうなので買ったが、範囲は広く、時間軸もかなり長いためまだまだ理解できていない。またかなり大きいビジネスの話をしているので少し自分には早かった感じもする。

  • 経営戦略全史
    後半では市場の不確実性に対応するためによりよく市場を観察し、対照実験により正しくデータを評価し、より早く対応することができるようにすべきという話があり、構造的な理解からデータ至上主義へと移って行く過程の話だと解釈した。 機械的な人間の作業効率の評価から、人間の社会的な面を評価しメンタリングによって作業効率を上げることができるなどの組織の内部の経営に目を向けているところが純粋によい寄り道だと感じた。

開発形態、組織構造など

  • アジャイルサムライ -達人開発者への道-
    平易でわかりやすい文章で、導入、チームビルディングから計画、運営、ci/cdなどの話まで書かれているのでアジャイルの考え方の導入にはとてもいい本だと思った。コミュニケーションや、プロジェクトの可視化、運営、継続的にテスト、デプロイすることなどのコンセプトは「人月の神話」で語られていることであり、それを実践によって成熟させた話のようにも思えた。

  • 経営の真髄

  • プロフェッショナルの条件
    少しカールマルクスのような雰囲気も感じるが、ドラッカーは知識に重きを置いていて、一人一人の持っているものの違いに重きを置いたうえでマネジメントや経営の在り方を説いている点が違い、より現在のモデルに近いと思っている。組織や社会、仕事に関する事柄がものすごく詳細まで分析されていて、体系づけられているので思考が整理される。

  • 最強チームを作る方法
    かなり流行っていて興味もあったので買った本、自分自身かなり一匹狼的なところがあってあまり得意ではなかったが、最近になってチームで何かをするときにかなり大事だなと痛感している。細かいところではあるが、平時の小さなコミュニケーションを大事にすべきだなと心にとめている。安全な環境を築き、よく話し合い、目標を共有することなどが大事であるということが分かったが、テクニック論ではなく、繊細な気持ちに耳を傾けチームとしての力を高めていけるようになりたいと思った。習熟度が必要なときと創造性が必要な時で形態や考え方が変わるのが印象的だった。

  • ティール組織
    最近よく聞くようになった組織構造の話で、なぜこんな夢のような組織が成立して、最近になって増えてきたのか知りたくなって買った本。まだ読了しておらずあまり理解できてもいないが、何となく「最強チームを作る方法」の「創造性」を発揮するチームに通じるものがあるように思った。日本の教育では「習熟」を重視したチーム、文化を意識しているように感じるが、専門知識や変化の速い情報による仕事ではこのようなにそれぞれが正しく情報の発信などの責任をもって、フラットに提案プロセスによって意思決定をするモデルが必要なのかと理解した。いい話だとは思ったが、状況によってあるべき組織形態は変わってくると思うので一つの考え方として意識して持っておきたい。

スタートアップ創業

  • 渋谷ではたらく社長の告白

  • 起業家
    「渋谷ではたらく社長の告白」の続き。楽天に助けられて会社買収の危機を何とか免れたところから話が進む。経営の話だけでなく会社内部の文化を築き上げた時の話が多かった。ITの会社は海外の影響を受けているところが多いようなイメージがあったが、この会社では長くいる人を尊重して、中途採用ではなく新卒を大事に育て上げていくという日本式の経営を勧めているところが印象的であった。また自社のプロダクト愛を育てるために自分で口を出して干渉したところや、芯の太さに自分に普段足りていないと思っているものを感じ参考になった。

  • 不格好経営 - チームDeNAの挑戦
    コンサルタントをしていた著者が「熱病」にかかって企業を立ち上げたという話。提案する側から実際に実行する側に移ったときに向き合った苦悩や泥臭さなどの葛藤する人間臭さにかっこよさを感じた。個人的には7章の「人と組織」が胸アツだった。何より簡単そうに話しているがものすごい強くて多様性にあふれているチームを築き上げていてすごいなぁと感じた

  • HARD THINGS
    著者のホロウィッツ氏がマイクロソフトとのブラウザ戦争で対抗馬となったネットスケープの第一線のマネージャーとして活躍していたという点だけでも十分に刺激的で買う価値があると思った。またその後のオプスウェアでも企業売却などの戦略や人事、社内政治への対処、戦場であるベンチャーと平時での考え方の差と求められている経営層のタイプなどについてもかなり鮮明かつ客観的に述べられていてよかった。なにより著者が謙虚で純粋な視点から自分の経験を述べている点に偉大さを感じ純粋に好きになった。

面白そうだったから買った本

  • 完全教祖マニュアル   面白かった、この本自体が一つの宗教になっているように感じた。宗教というと突拍子もないが利害関係を超えた強い文化やコミュニティの構築の仕方としての見方もあるかもしれない。また若干歴史上で非合理に見えた宗教の歴史をより論理的にとらえられるような気もした

技術書

  • React入門 React・Reduxの導入からサーバーサイドレンダリングによるUXの工場まで
  • HTML&CSSとWebデザインが一冊できちんと身につく本
    フロントの知識不足を感じたので買った。それぞれ一通りサンプルを動かして身についたと思う。ただフロントの技術の変化は速く自分の知らないところもまだまだあるのでゴリゴリ勉強していきたい。

旅行

まとめ

アマゾンの注文履歴を見たらまだまだ読んでないはずの本があった、、、 去年はマイスター、学校の演出部門のプロジェクト、卒研、Startup weekend, 就活などかなり自分のやってきたことや自分自身について考えさせられた年であった。自分の将来の進路や業界についても自分なりに考えてきたが自分の性格や考え方、それ以外のところではアジャイルティールであることは何か、マネジメントとは何をすることなのかといったところはかなり大きなテーマであったと思う。 IT化、情報化によって情報の流れはより早く、よりきめ細やかになっているのでビジネスモデルや、開発プロセス、チーム形態などのかなりの分野に影響を与え、アジャイルティールなどといったモデルを生み、必要とされているマネジメントも変わってきていることを感じた。 ただそれぞれ状況や環境、問題によって実際にすべき行動は変わってくると思うので、冷静かつ柔軟に考えて判断していきたい。 来年度から社会人になるので気になってた本を片っ端から読んで、旅行もして楽しんでいきたい